今日お酒の話です。
毎日とりあえずビールから始まりワンカップ1本を晩酌の楽しみとしています。以前は焼酎とウヰスキーも嗜みましたが結果的に日本酒(高清水)に落ち着きました。若かった新兵時代には米軍基地が多く軍属(日本人従業員)がいたので友達になると売店(PX )から軍用手票(軍票:占領軍の交付する代用貨幣)でスコッチ・ウイスキーのジョニー・ウォーカーなんかも簡単に手に入りました。当時はお酒の味は知らなかったのでなに呑んでも同じでした。日本ではジン・ライムやハイボール 水割りに流行が変わったと思います。そのころサントリーではトリス→レッド→ホワイト→角瓶→オールド→リザーブ→ローヤルというヒエラルキーが完成し様々な世代にウイスキーが浸透してました。出世魚のごとく職するまではトリスやレッド ヒラ社員のうちはホワイト 係長になってからは角瓶 課長でオールド 部長でリザーブ そして役員になってようやくローヤルという具合に昇進とともに飲むウイスキーの銘柄も“出世”しました。「俺もいつかはローヤルを飲める身分に」と合言葉までありました。
そこでお酒の歴史を抜粋してみました。
日本酒→ウイスキーの水割り→苦みの少ないドライビール→酎ハイ。アルコール度数の高いお酒からアルコール度数の低いお酒へ、男臭くて豪快に飲むお酒から女性とも一緒に飲むおしゃれな雰囲気のお酒へと、消費者の好みが変化してきた様子が読み取れる。
(1)《日本酒時代》ピークは1973年――第1次石油危機に見舞われた1973年までの高度経済成長期に全盛期を迎えたのが日本酒。アルコール度数は15度前後とやや高め。右肩上がりの売り上げ拡大期に成績を競い合っていた猛烈サラリーマンは、夜な夜な強めの日本酒を飲みながらストレスを発散し、明日への英気を養っていた。
(2)《ウイスキー時代》ピークは1983年――1971年のウイスキー輸入自由化を背景にした舶来ウイスキーブームに加え、飲みやすい「水割り」が流行するようになると、1980年代にウイスキーが全盛期を迎える。バーやスナックでは「ボトルキープ」も普及し、ステータスシンボルとして上昇志向の強い男性社会にうまくマッチして消費が伸びた。
(3)《ビール時代》ピークは1994年――戦後、日本酒やウイスキーとともに「定番」として飲まれていたビール。アサヒ「スーパードライ」(1987年)やキリン「一番搾り」(90年)など苦みや渋みを抑えた飲みやすいビールがヒットし、90年代前半にピークを記録する。
(4)《赤ワイン時代》ピークは1998年――1997~98年にテレビ番組でポリフェノールの効用が宣伝されたことから一時的に赤ワインブームに火が着いた。
(5)《焼酎時代》ピークは2006年――イメージ刷新した焼酎が価格が手ごろでおしゃれな新しいお酒として受け入れられ、市場が大幅に拡大する。2003年には本格焼酎(乙類)ブームで焼酎のお湯割りが日本酒の熱かんの代替として飲まれるようになり、03年には課税数量で日本酒を上回り、06年にはピークを迎えた。
(6)《酎ハイ・ワイン時代》ピークは2015年――価格が手ごろで飲みやすい酎ハイや女性にも好まれるおしゃれなイメージのワインの市場が拡大し、日本酒やビール、ウイスキーから市場を奪ってゆく。近年、ウイスキー市場でソーダ水などで割ったハイボールがブームになっているのもこの傾向に沿った動き。
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